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言葉の意味読みもの・約5分

愚痴聞きとは

愚痴聞きという言葉は、身内のあいだで使われるときと、お金を払って頼むときとで、指しているものが違います。ここでは後者のほうを書きます。

愚痴聞きという言葉の意味

愚痴聞きという言葉は、身内のあいだで使われるときと、お金を払って頼むときとで、指しているものが違います。ここでは後者のほうを書きます。

愚痴というのは、答えの出ない話のことです。もう終わってしまったこと、自分では変えられないこと、変えられるけれど変えたくないこと。そういう話を、口に出して外へ置く行為が愚痴です。

だから愚痴聞きは、話を片づける仕事ではありません。出てきたものを、そのまま受け取って終わりにする仕事です。整理もしませんし、順番も直しません。話す側が同じところを三度回っても、三度とも聞きます。

「愚痴」という言い方には、少し後ろめたい響きがあります。人に聞かせて悪いもの、という感じ方です。けれども、外に出さずにためておくと、量は減りません。出す先を持っている人と、持っていない人の差が出るのは、そこです。

言葉としては、相談と並べて置かれることが多くあります。相談は答えを取りにいく行為で、愚痴は答えを求めない行為です。同じ電話でも、どちらのつもりでかけたかによって、満足の基準が変わります。答えを求めていないのに答えが返ってくると、話す前より疲れます。先に自分がどちらのつもりかを決めておくと、この行き違いは起きません。

愚痴は片づける対象ではなく、いちど外に置いておくものだと考えると扱いが変わります。

身内に頼むときと、頼まないとき

まず、身内に聞いてもらえるならそれでいいと思います。お金もかかりませんし、説明も省けます。頼めるうちは頼んでください。ただ、身内には向かない愚痴があります。

  • その人の身内についての愚痴配偶者の家族の話を配偶者にする。同僚の話を同じ職場の人にする。聞いた側が立場を選ばされるので、関係のほうが先に傷みます。
  • 何度も繰り返したい愚痴身内は覚えています。三度目には「それ前も聞いた」が挟まります。繰り返すことに意味がある話ほど、身内には向きません。
  • 心配をかけたくない相手にする愚痴親や子どもに言うと、話した中身より「大丈夫か」が返ってきます。こちらが逆に気を使うことになります。
  • 言ったら態度が変わる相手への愚痴次に顔を合わせるとき、間に何かが残る。そういう相手には出せません。

この四つに当てはまる話は、身内の外に出したほうが、身内との関係が保てます。全部を身近な人へ持っていくと、その人が先に参ります。

逆に、身内のほうが向いている愚痴もあります。その場にいた人にしか分からない話、背景を一から説明するほうが手間になる話、笑い話として一緒に転がしたい話。こういうものは外に出しても、説明で時間が終わってしまいます。

愚痴は、片づけるものではなく、いちど外に出しておくものです。

お金を払って頼む場合の範囲

お金を払って愚痴を聞いてもらう場合、引き受けているのは「聞くこと」だけです。何ができて、何ができないのかを先に書いておきます。

引き受けていること

順番がばらばらでも聞く。同じ話を何度でも聞く。黙っている時間を急かさない。結論が出ないまま終わってよい。名前を名乗らなくてよい。

引き受けていないこと

解決すること。どうすればいいかを決めること。相手に代わって誰かへ伝えること。専門の判断をすること。急ぐ用件を引き受けること。

この線は、はっきりしているほうが両方にとって楽です。聞く側は答えを探さなくて済み、話す側は「うまく相談しなければ」と身構えなくて済みます。案内のページを見るときは、できることより、しないことが書いてあるかを先に見てください。しないことが書いてある窓口のほうが、あとで食い違いません。頼み方の言い回しは話を聞いてほしいだけのときに置きました。

解決を目的にしない、ということ

解決しないなら意味が無いのではないか、と思われることがあります。ここは、目的が違うとしか言えません。

愚痴を外に出す目的は、状況を変えることではありません。抱えている量を減らすことです。同じ状況のまま、抱え方だけが変わることがあります。そこを狙っています。何かが良くなると約束するものではありません。

だから、変えられる問題を持っているときは、愚痴を聞く窓口ではなく、その問題を扱う窓口へ行くほうが早いです。お金や住まい、仕事や体のことは、料金のかからない公的な窓口が引き受けています。一覧を無料で話を聞いてもらえる窓口の一覧に置きました。

どんな場面で使い、どんな場面では使わないほうがいいのかは、愚痴聞きサービスの使いどころに分けて書きました。

愚痴を片づけずに受け取る電話を、いま組んでいるところです。何を決めて、何をまだ決めていないかは話し相手・愚痴聞きの窓口に分けて置いてあります。料金も時間も、決まってから書きます。

命にかかわるときは、ここを読まずに

いますぐ命が危ないとき、暴力を受けているとき、体の具合が悪いときは、この読みものを読むより先に、公的な窓口や救急につないでください。当サイトは、そういう場面を引き受ける窓口ではありません。

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