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職場に相談窓口があるか調べる

職場に相談窓口があるかどうかは、上司に聞かなくても調べられます。社内に窓口がない場合に利用できる、社外の相談窓口も紹介します。

  • 職場の相談窓口の探し方
  • 社外の相談窓口を利用する
  • 社外の窓口に相談する流れと、持っていくもの
  • 相談内容が誰に伝わるのかを先に確認する

先に答えだけ

  • 職場のことで相談できる窓口は、社内(産業医・相談室)と社外(国の窓口)の二つに分かれます。労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーは、予約不要・無料で、労働問題全般の相談を受け付けています。
  • 国の「こころの耳電話相談」は0120-565-455で、無料で相談できます。相談時間は平日(月〜金)17時〜22時(受付は21時50分まで)、土・日10時〜16時(受付は15時50分まで)です。
  • 社内の窓口では、相談内容が会社のどこまで伝わるかが窓口ごとに異なります。話す前に、その点を確認してください。

職場の相談窓口の探し方

上司に「相談の窓口はありますか」と聞くと、それ自体が相談の始まりになってしまいます。社内の相談窓口は、上司に聞かなくても調べられます。確認する場所は、ほぼ決まっています。

  • 就業規則と社内の規程ハラスメントや健康に関する章の末尾に、窓口の名称と連絡先が記載されていることがあります。紙で配布されていなくても、社内で閲覧できるようになっているのが一般的です。
  • ストレスチェックや健康に関する案内毎年配られる案内の裏面や末尾に、相談先が記載されていることがあります。捨てる前に裏面を確認してください。
  • 社内のポータルや掲示板社内サイトで検索するときは、「相談」という言葉だけを入力します。「メンタル」や「悩み」では、見つからないことがあります。
  • 加入している健康保険組合会社とは別に、健康保険組合が独自の相談窓口を設けていることがあります。加入している健康保険組合の名称は、保険証に記載されています。
社内の相談窓口は、調べる場所がほぼ決まっています。人に聞く前に、配布された書類や社内サイトで確認できます。

会社には相談窓口を置く義務がある

職場のパワーハラスメントについて、相談窓口をあらかじめ定め、社員に周知することは、事業主の義務です。窓口の対応を外部の機関に委託することも、相談窓口を定めている例として挙げられています(厚生労働省の指針)。パワーハラスメントの防止措置は、令和2年6月1日から事業主の義務となりました。中小企業も、令和4年4月1日から義務化されています(厚生労働省)。

事業主は、相談者や、ハラスメントの行為者とされる人のプライバシーを保護しなければなりません(厚生労働省の指針)。パワーハラスメントの相談をしたことを理由に、解雇などの不利益な取り扱いをすることは、法律で禁じられています。会社の事実確認に協力して事実を述べたことを理由とする不利益な取り扱いも、同様に禁じられています(労働施策総合推進法)。

常時50人以上が働く職場には、産業医が置かれています。産業医は、働く人の健康管理などを担当する医師です(労働安全衛生法と同法施行令)。

会社に相談しても対応してもらえなかったときは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます(厚生労働省)。

雇用環境・均等部(室)は、パートタイム労働者や有期雇用労働者と会社との間のトラブルについても、解決のための援助を行っています。正社員との不合理な待遇差などが対象です(厚生労働省)。

社外の相談窓口を利用する

社内に相談窓口がない場合や、勤務先に知られたくない場合もあります。働く人のための公的な相談窓口として、厚生労働省の委託で運営されている「こころの耳」があります。

相談の対象は、心身の不調や不安・悩みです。ストレスチェック制度そのものに関する問い合わせには対応していない、と明記されています。制度について質問する窓口ではなく、自分の不調や悩みを相談する窓口です。

働く人の「こころの耳電話相談」

電話番号
0120-565-455フリーダイヤル。サイトには「匿名で無料で相談できます」と書かれています。
受付時間
平日(月曜日〜金曜日)17時〜22時(受付は21時50分まで)
土曜日・日曜日10時〜16時(受付は15時50分まで)
祝日・振替休日・年末年始(12月29日〜1月3日)を除く
対象
働く方やそのご家族、企業の人事労務担当者。
電話以外
LINEを使ったSNS相談は、平日17時〜22時(受付は21時30分まで)、土日10時〜16時(受付は15時30分まで)です。メール相談は24時間受け付けており、返信までに1週間ほどかかると案内されています。

こころの耳で扱わない相談と、社外の窓口

こころの耳で対応していない相談は、社外の別の窓口が受け付けています。こころの耳は、対応していない相談の例として次のようなものを挙げています。

  • 病気や医療に関する判断病名や、現在受けている医療が適切かどうかの判断などです。
  • 法律や税の専門的な相談法律や税務など、専門的な知識が必要な相談です。
  • ハラスメントや法令違反に当たるかどうかの判断会社への指導を求めることもできません。

社外の主な窓口は、次のとおりです。

  • 総合労働相談コーナー解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、あらゆる労働問題の相談を受け付けています。各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署内など、378か所に設置されています。予約不要・無料で、相談員が面談か電話で対応します。土日・祝日と年末年始(12月29日〜1月3日)は休みです(厚生労働省)。
  • 労働基準監督署賃金、労働時間、解雇などの法令違反について相談するための窓口です。事故や災害が起きたときの相談や、労災保険の請求についての相談も受け付けています。法律に直接違反しない問題や、どの窓口に当たるか分からない問題は、総合労働相談コーナーが受け付けています(厚生労働省)。
  • 労働条件相談ほっとライン 0120-811-610違法な残業や、過重労働による健康障害、未払いの残業代など、労働条件に関する相談を電話で受け付けています。受付時間は平日17時〜22時、土日・祝日9時〜21時です(12月29日〜1月3日を除く)。無料で、全国どこからでも利用できます。ハラスメントの相談については、原則として専門の窓口を案内しています(厚生労働省)。
  • 都道府県の労働相談都道府県も、労働相談の窓口を設けています。名称は都道府県によって異なり、東京都は労働相談情報センター、神奈川県はかながわ労働センター、長野県は労政事務所です。東京都の窓口では、相談は無料で、秘密は守られます(東京都)。
  • みんなの人権110番 0570-003-110差別や虐待、ハラスメントなどの人権問題の相談を受け付ける電話窓口です。電話をかけた場所の最寄りの法務局につながり、法務局の職員か人権擁護委員が対応します。受付時間は平日8時30分〜17時15分です(法務省)。
  • 法テラス・サポートダイヤル 0570-078374法律のトラブルについて、利用できる制度や相談先を案内しています。受付時間は平日9時〜21時、土曜9時〜17時です(祝日・年末年始を除く)。利用料は0円ですが、通話料はかかります。個別の法律相談は受け付けておらず、内容に合った相談先を紹介しています(法テラス)。

労働組合も相談に応じています。労働組合の中央組織である連合(日本労働組合総連合会)は、「なんでも労働相談ホットライン」で、働くことに関する相談を受け付けています。メールでの相談は、いつでも受け付けています。電話番号は、連合の「労働相談」のページに掲載されています。

夜間や休日に調べたいときは、厚生労働省の「労働基準監督署チャットボットのご案内」のページにあるチャットボットを利用できます。労働条件や労災保険などの問い合わせにAIが自動で回答するもので、24時間対応しています(厚生労働省)。

話し合いによる解決を支援する制度

会社とのトラブルは、都道府県労働局の「助言・指導」と「あっせん」の制度を利用して、話し合いによる解決を目指すことができます。どちらも無料で、総合労働相談コーナーで申し込みを受け付けています(厚生労働省)。

労働局長の助言・指導

トラブルの問題点を指摘し、解決の方向性を示して、当事者同士による解決を促します。解決しない場合は、あっせんに移ることができます。

紛争調整委員会のあっせん

弁護士や大学教授、社会保険労務士などの専門家が間に入り、双方の主張を確認しながら話し合いを進めます。裁判に比べて手続きが迅速かつ簡単で、非公開で行われます。原則として、当日も双方は別々の部屋で待機し、顔を合わせることはありません。

対象は、解雇や雇止め、労働条件の不利益な変更、いじめ・嫌がらせなど、働く人と会社の間のトラブルです。あっせんで示される案は話し合いの方向性を示すもので、受け入れを強制されることはありません。

この制度を利用したことを理由に、会社が働く人に不利益な取り扱いをすることは、法律で禁じられています(厚生労働省)。

社外の窓口に相談する流れと、持っていくもの

社外の窓口に相談するときは、起きたことを書き出したメモを用意して、会社の所在地にある総合労働相談コーナーを訪ねるか、電話で相談します。厚生労働省の「あかるい職場応援団」などの案内をもとに、相談の流れを三つの段階にまとめました。

  1. 起きたことを書き出すハラスメントだと感じた出来事について、起きた日時と場所、言われたことや強要されたこと、誰にされたか、そのとき誰が見ていたかを整理して持っていきます。
  2. 会社の所在地の窓口に行くか、電話する総合労働相談コーナーは、会社の所在地にある労働局か労働基準監督署に設置されています。電話でも相談できます。
  3. 相談員に話す相談員が面談か電話で対応します。法律違反の疑いがある場合は、指導権限を持つ労働基準監督署などに取り次ぎます(厚生労働省)。

労働契約書や労働条件通知書などがあれば、手元に用意して相談するよう案内されています(東京都)。

労働基準法などの違反を労働基準監督官に知らせ、指導を求めることを「申告」といいます。申告をきっかけに、監督官が会社に立ち入って調査することがあります(厚生労働省)。山梨労働局の案内によると、調査の際は通常、誰からの申告かを会社に伝えますが、伝えていいかどうかを事前に本人に確認しています。申告したことを理由に、会社が解雇などの不利益な取り扱いをすることは、法律で禁じられています(労働基準法)。

公務員と公立学校の先生は、相談先が異なります。一部の職員を除き、総合労働相談コーナーでは扱っていません。国家公務員の相談先は、人事院か所属する府省の人事担当です。地方公務員は人事委員会(公平委員会)か人事担当、公立学校の先生は教育委員会の相談窓口が相談先です(厚生労働省「あかるい職場応援団」)。

匿名での相談と、電話がつながらないとき

社外の窓口には、匿名で相談できるものがあります。労働条件相談ほっとラインは匿名でも相談でき、通話は録音されます(厚生労働省)。東京都のLINEによる電話相談も、匿名で利用できます(東京都)。

総合労働相談コーナーは、相談者のプライバシーの保護に配慮して相談を受けると案内しています(厚生労働省)。

こころの耳の電話相談は、2026年1月から、非通知設定の電話を受け付けていません。非通知に設定している場合は、番号の前に186をつけてかけます(こころの耳)。電話番号は相手に通知されますが、名前を言わずに相談できる点は変わりません(上の表)。

こころの耳の電話相談は、1回最大20分が目安です。回線がすべて混み合っているときはつながらないため、時間をおいてかけ直すか、ほかの窓口を利用するよう案内されています(こころの耳)。つらさが強いときに利用できる電話窓口は、悩み相談ができる無料の電話窓口の一覧にまとめています。こころの耳にかけ直すときは、上の表で受付時間を確認してください。

働く人の「こころの耳電話相談」を見る

相談する前に最も確認しておきたいのは、「話した内容が誰に伝わるのか」です。

相談内容が誰に伝わるのかを先に確認する

受付時間は間違えやすいので、注意してください。平日は夕方から夜、土日は日中です。逆に覚えていると、受付時間外にかけてしまいます。

そのうえで、社内の窓口を利用するときは、話し始める前に「これは誰に伝わりますか」と確認してください。情報の扱いは窓口ごとに異なり、上司まで伝わる窓口、人事部門だけにとどまる窓口、本人の同意がなければほかの人に伝えない窓口があります。このような質問をしても差し支えありません。窓口の担当者も、最初にその点を説明するつもりで相談を受けています。

情報の伝わり方に納得できない場合は、その日は名前を出さずに説明を聞くだけにしても構いません。どこまで話すかは、相談する人自身が決められます。

ここまでは、勤務先の問題に対応してもらうための窓口です。解決策を求めずに、職場の話をただ聞いてほしいだけなら、相談先が変わります。「愚痴聞き」という言葉の意味は愚痴聞きとはで、向いている場面と向いていない場面は愚痴聞きサービスの選び方で解説しています。当サイトが提供している話し相手ネットの電話で対応すること・対応しないことは、話し相手サービスとはにまとめています。

職場の悩みを家族や同僚など誰に話すかは、仕事の悩みの相談相手はどこにいるかにまとめています。

この情報は2026年9月時点のものです。番号と受付時間は変わることがあります。最新の情報は働く人の「こころの耳電話相談」でご確認ください。

命にかかわるときは、ここを読まずに

いますぐ命が危ないときは、この読みものを読むより先に、公的な窓口や救急につないでください。暴力を受けているときや、体の具合が悪いときも同じです。当サイトは、そういう場面を引き受ける窓口ではありません。

よくある質問

会社に知られずに相談できますか。
社外の窓口なら、社内の人を通さずに相談できます。国の「こころの耳電話相談」(0120-565-455)は無料で、プライバシーは守られると案内されています。
受付時間を教えてください。
こころの耳電話相談の相談時間は、平日(月〜金)17時〜22時(受付は21時50分まで)、土・日10時〜16時(受付は15時50分まで)です。
社内の相談室は使わない方がいいですか。
利用して構いません。ただし、相談内容が会社のどこまで伝わるかは窓口ごとに異なります。話す前に、その点を確認してください。
辞めるかどうかを一緒に決めてもらえますか。
決めるのは本人です。窓口は、考えを整理する手助けをします。労働条件そのものに問題がある場合は、労働基準監督署という別の窓口があります。
パワハラはどこに相談すればいいですか。
会社の相談窓口のほか、社外では、労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーが窓口です。予約不要・無料で、面談か電話で相談できます。会社に相談しても対応してもらえない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)も相談を受け付けています。
職場に相談窓口がないときはどうすればいいですか。
社外の窓口を利用できます。労働問題全般は総合労働相談コーナー、労働条件に関する相談は労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)が受け付けています。心身の不調や悩みは、こころの耳(0120-565-455)に相談できます。
相談したことで不利益な扱いを受けませんか。
パワーハラスメントの相談をしたことを理由に、解雇などの不利益な取り扱いをすることは、法律で禁じられています。労働局の助言・指導やあっせんを利用したことを理由とする不利益な取り扱いも、禁じられています。
公務員や公立学校の先生も同じ窓口に相談できますか。
一部の職員を除き、総合労働相談コーナーでは扱っていません。国家公務員の相談先は、人事院か所属する府省の人事担当です。地方公務員は人事委員会(公平委員会)か人事担当、公立学校の先生は教育委員会の相談窓口が相談先です。
労働基準監督署に相談したら、会社に知られますか。
申告して会社を調査してもらう場合は、誰からの申告かが会社に伝わることがあります。山梨労働局の案内では、調査の際は通常それを会社に伝えますが、伝えていいかどうかを事前に本人に確認しています。申告したことを理由に、会社が解雇などの不利益な取り扱いをすることは禁じられています(労働基準法)。名前を言わずに相談したい場合は、匿名でも相談できる労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)を利用できます。
会社がおかしいと思ったら、どこに相談できますか。
賃金、労働時間、解雇などの法令違反の疑いは、労働基準監督署に相談できます。法律に直接違反しない問題や、どの窓口に当たるか分からない問題は、総合労働相談コーナーが受け付けています(厚生労働省)。
職場の不満は、どこに相談すればいいですか。
会社に改善してほしいことがある場合は、社内の相談窓口か、社外の総合労働相談コーナーに相談できます。心身の不調や悩みは、働く人の「こころの耳電話相談」(0120-565-455)が受け付けています。
労働相談は24時間受け付けていますか。
国の労働条件相談ほっとラインの受付時間は、平日17時〜22時、土日・祝日9時〜21時で、24時間ではありません。厚生労働省の「労働基準監督署チャットボットのご案内」のページにあるチャットボットは、AIが自動で24時間回答します。こころの耳のメール相談も、24時間受け付けています。
パートやアルバイトでも相談できますか。
できます。パートやアルバイトも労働者なので、総合労働相談コーナーに相談できます。正社員との不合理な待遇差などについては、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が解決のための援助を行っています(厚生労働省)。

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監修井上恵(話し相手ネット 運営責任者)

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