高齢者の話し相手サービス
離れて暮らす親が、一日じゅう誰とも口をきいていない。介護が要るわけではないのに、話す相手だけがいない。この状態を引き受ける先は、二通りに分かれています。
親に、話す時間だけを頼めるか
離れて暮らす親が、一日じゅう誰とも口をきいていない。そう気づいたときに探しはじめる人が多いところです。介護が要るわけではない。困りごとがあるわけでもない。ただ、話す相手だけがいない。
この状態には名前が付いていないので、探しても行き先が見つかりません。機械や警備の言葉で探すと安否の確認の話になり、介護の言葉で探すと体の世話の話になります。欲しいのはそのどちらでもなく、話す時間そのものです。
話す時間だけを引き受ける先は、実際にあります。ただし頼み方が二通りに分かれていて、そこで金額の作りが変わります。先にそこを分けます。
介護保険では頼めません
いちばん多い行き違いを先に書いておきます。介護保険の訪問介護に、「話し相手をしてもらう」ための区分はありません。
訪問介護のサービスは、身体介護・生活援助・通院時の乗車・降車等介助の三つに分かれています。身体介護は食事・入浴・排せつ・着替えなど、生活援助は掃除・洗濯・調理・買い物・薬の受け取りなど、三つめは通院のときの乗り降りの手助けです。この三つのどの説明にも、話をする時間そのものは入っていません。この区分は厚生労働省の介護サービス情報公表システムに書かれているものです。
そのため、話す時間や安否の確認は「介護保険の外のサービス」として案内されます。散歩や趣味のための外出の付き添い、同居する家族のための家事、大掃除なども同じ側です。いずれも全額が自己負担になります。
ただし、市区町村が独自にやっている高齢者向けの訪問や電話の取り組みがある地域もあります。名前は地域ごとにばらばらなので、探し方を住んでいる市区町村の窓口の探し方に書きました。先にそちらを見ておくと、払わずに済む場合があります。
自費で頼むと、いくらかかるか
実際に公開されている料金を開いて写しました。家に来てもらう形と、電話でつなぐ形では、金額の作りが違います。
- 家に来てもらう(自費の訪問)会話の付き添いで 1 時間 2,500 円から 3,000 円程度。これに交通費が加算されます。
- 電話でつなぐ10 分 300 円から 400 円。1 時間ぶんに直すと 1,800 円から 2,400 円です。交通費はかかりません。
電話は 1 時間ぶんで 1,800 円から 2,400 円、家に来てもらう形は 1 時間 2,500 円から 3,000 円に交通費が乗ります。同じ 1 時間でも、家に来てもらうほうが高くつきます。
ただし訪問は、顔を見て、家の様子も分かります。電話は安いかわりに、家の中で何が起きているかは分かりません。値段の差は、そのまま分かることの差です。金額の見方そのものは話し相手の料金と相場にまとめました。
訪問と電話、どちらが向いているか
家に来てもらうほうが向くとき
体のことが少し心配なとき。片づけや買い物も一緒に頼みたいとき。耳が遠くて電話がつらいとき。顔を見て話したいとき。家の中の変化に気づいてほしいときも、こちらです。
電話のほうが向くとき
体は元気で、話す相手だけがいないとき。人を家に上げたくないとき。回数を多くしたいとき。1 回 10 分でいいから何度も話したい、という頼み方は電話のほうが合います。
回数で考えると分かりやすいところです。1 時間を月に 2 回か、10 分を週に 3 回か。同じくらいの金額でも、後者のほうが「一日に一度も声を出さない日」を減らします。
必要なのは長い一回ではなく、短くて回数の多いほうかもしれません。
頼む前に、本人と決めておくこと
親のために申し込むとき、いちばんつまずくのは金額ではありません。本人が身構えることです。見張られていると受け取られると、一回で終わります。
- 本人が話したがっているかを先に聞く話す時間が欲しいのか、そっとしておいてほしいのか。ここを確かめずに申し込むと、電話が鳴っても出ません。
- 家族に報告が行くかどうかを決める話した中身が子どもに伝わると分かっていると、本人は本音を出しません。伝えるのか伝えないのかを先に決めて、本人に言っておきます。
- 家にある電話機からかけられるかスマートフォンを持っていない人は珍しくありません。アプリや通信の契約が要る形だと、そこで止まります。
- 名乗らなくていいかを確かめる本名や住所を毎回言う形だと続きません。呼び名だけで始められるかどうかを見ておきます。
ここで準備しているのは電話のほうです。話し相手・愚痴聞きの窓口を、家にある電話機からそのままかけられる形にします。名前を名乗る必要はなく、話した中身をご家族へ伝えることもしません。何を引き受けて何を引き受けないかは話し相手サービスとはに書いています。受け付けはまだ始めていません。
お金をかけずに話せる場所が先にあります
有料のサービスを使う前に、無料で相談できる窓口を見ておくことをおすすめします。当サイトでも、その一覧を別のページに置いています。
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